フラップレスインプラント

書籍紹介

フラップレス(無切開無剥離無縫合
インプラントとは

インプラント治療では、歯槽骨(あごの骨)をドリルで削りインプラント体(人工歯根)を埋め込むための穴を空けますが、そのために一般的には、歯ぐきを切開して開き、歯槽骨を露出させます。
フラップレスインプラントは、歯ぐきを切開するのではなく、歯ぐきに最小限の穴を開け、その穴からドリルで切削する治療法です。切開しないため、歯ぐきを歯槽骨から剥がす必要はなく、縫合の必要もありません。

患者様の身体に与えるダメージを最小限にできる治療法ですが、歯槽骨を視認することがないため、治療の難易度は当然高くなります。当院ではCT(平面のレントゲン写真とは異なり、コンピューター上であごの骨や血管、神経などを立体的に再現する装置)を使用して歯槽骨を直接確認することなく、インプラントの埋入位置を確認し、シミュレーションできるため、フラップレスインプラントを安全に行うことができます。

また、当院では全症例の8割以上をフレップレスインプラントで治療しているため、多くの実績があるので安心して治療を受けていただけます。

 

フラップレスインプラントの
メリット・デメリット

フラップレスインプラントは、患者様にかかる負担を軽減できるメリットの多い治療法ですが、当然デメリットもないことはありません。当院は、メリットだけでなくデメリットもご理解いただきご納得いただいて治療を進めてまいります。

フラップレスインプラントのメリット

  1. 患者様の負担を軽減できる
    フラップレスインプラントは、切開することがないため患者様の身体にかかる負担を最小限にすることができます。また、治療がシンプルになるため、不安や恐怖心などの精神的な負担も少なくなります。
  2. 高血圧症や糖尿病の方でも治療が可能
    全身疾患があり、外科手術に耐えられないような患者様でもフラップレスインプラントなら適応できる場合があります。
  3. 通院回数・治療期間を減らせる
    手術は一回で完了し、縫合しないため抜歯で通院する必要がありません。通院回数が少なることはもちろん、低侵襲(身体にかかる負担が少ない)治療のため、治癒は早くなりトータルの治療期間が短くなります。
  4. 出血・痛み・腫れを抑えられる
    切開しないため手術での出血量を抑えることができます。また、身体に与えるダメージが少ない治療のため、術後の痛みや腫れも抑えることができます。
  5. 歯ぐきが下がりにくい
    歯ぐきの切開、剥離、縫合を行う場合には、歯ぐきが引き攣れて下がってしまうことがあります。フラップレスインプラントでは、このリスクを少なくすることができます。

フラップレスインプラントのデメリット

  1. 適用できない場合がある
    フラップレスインプラントは歯槽骨を直接目視することがないため、不確定な要素は回避する必要があります。このため、事前の診断でインプラントを埋め込む周辺の骨の状態によって、治療が適用できない場合があります。
  2. 途中で切開手術に変わる場合がある
    手術中でも事前のシミュレーションと異なる状況や不確定な要素が見つかった場合には、安全性を優先して通常の切開を伴う手術に切り替える場合があります。
  3. 費用が高くなる場合があります
    より安全にフラップレスインプラントを行うために、事前のシミュレーションを基に作成したテンプレート(サージカルガイド)を使用できますが、費用は高くなります。
  4. 高度な医療設備が必要
    歯槽骨の状態を確認しない手術となるため、CT(平面のレントゲン写真とは異なり、コンピューター上であごの骨や血管、神経などを立体的に再現する装置)による診断と事前のシミュレーションは必須となり、どの歯科医院でも行えるものではありません。
  5. 歯科医師の経験と技術が必要
    医療設備と同様に、高度な治療となるため、歯科医師の経験と技術は必須になります。多くの症例実績があることが好ましいと言えます。

フラップレス手術と通常手術の比較

 通常のインプラント治療フラップレスインプラント
歯ぐきの切開通常メスで切開しますパンチで小さい穴を開けるため切開しません
歯ぐきの剥離歯槽骨を露出させるために歯ぐきを剥がします不要です
歯ぐきの縫合埋入後に縫合します切開しないため不要です
身体への負担大きい少ない
精神的な負担大きい少ない
術後の腫れ・痛み腫れや痛みがでる場合が多い腫れや痛みがでることが少ない
医療設備一般的な歯科医院で可能CTによるシミュレーションが必須
歯科医師の技術求められません技術や経験が必須

フラップレスインプラントの手術の流れ

パンチまたはバー(歯を削るドリル)などで歯ぐきにドリルを通す小さい穴をあけます。

歯ぐきの穴からドリルで歯槽骨(あごの骨)を切削してインプラント体を埋め込みます。
※通常のインプラント治療では歯ぐきを歯槽骨から剥離し切削します。
※削り過ぎないようにドリルストッパーを使用します。

インプラントの埋入後にキャップを付けて手術は終了です。

インプラントと歯槽骨の結合に4~6か月の期間を置き、人工歯を装着するための土台(アバットメント)を取り付けます。

人工歯を装着して治療は完了です。

インプラントやセラミックの人工歯は歯垢(プラーク)が付着し難い素材ですが、メンテナンスを怠ると歯周病のような病気(インプラント周囲炎)にかかり、脱落する要因になります。
長くお使いいただくためにも、日常の清掃と定期的なメンテナンスを欠かさず受けてください。