痛いのや腫れるのは嫌だ
痛みや腫れを抑えたい
インプラント治療は、術後に痛みや腫れを伴うことがあります。痛みや腫れは日常生活に支障をきたすことにもなりますし、患者様にとっては大きな負担になると思います。
これは、外科手術によって歯ぐきを切開する。骨を削るといった、身体を傷付けたことによる「痛み」と治癒していく過程での「腫れ」によるものです。当院では、低侵襲（身体にかける負担を最小限にする）の治療を心がけており、痛みや腫れを抑えることができるような取り組みを積極的に行っております。
出血・腫れを最小限にする
フラップレスインプラント
インプラント治療には外科手術が欠かせないため、出血や術後の腫れはつきものですが、当院ではこれらを最小限にするための低侵襲治療を心がけており、その１つがフラップレスインプラントです。
インプラント治療は、一般的に歯ぐきを切開して歯槽骨（歯を支えるあごの骨）から剥がしてドリルで骨を削りますが、フラップレスインプラントは、歯ぐきに最小限の穴を開けて、その穴から骨を削ります。切開・剥離・縫合という身体を傷つける工程がなくなるため患者様の身体にかかる負担を大きく減らすことができます。
フラップレスインプラントは、直接歯槽骨を視認して治療を進めるものではないため、事前の検査やシミュレーションに基く治療計画、担当する歯科医師の技術や経験が大変重要なため、限られた歯科医院でのみ受けられる治療ですが、当院では、患者様への負担を最小限にするために、全てのインプラント治療の８割以上をこのフラップレスインプラントで施術しております。
１本ずつに分けての埋入
複数箇所のインプラント治療をする場合、一度に広い範囲の治療を行うことで身体にかかる負担が大きくなり、その分痛みや腫れも増えることになりますが、当院では１本ずつに分けて治療することも可能です。
また、顎関節症の方など長い間お口を開けての治療が困難な方や血圧の高い方にも向いています。
| まとめて数本手術 | 1本ずつ手術 | |
|---|---|---|
| 治療期間 | 短め | 長め |
| 手術回数 | 少ない | 多い |
| 1回の手術時間 | 長い | 短い |
| 痛み | 強い | 弱い |
| 腫れ | 大きめ | 小さめ |
| 出血 | 多い | 少ない |
| 傷の治り | 遅い | 早い |
| 感染リスク | 高い | 低い |
| 向いている方 | ・痛みに強い方 ・腫れが気にならない方 ・長時間口をあけられる方 ・顎関節症の既往がない方 ・全身疾患のある方（体力のない方） | ・痛みに弱い方 ・腫れが気になる方 ・長時間口をあけるのが苦手な方 ・顎関節症の既往のある方 ・血圧の高い方 |
笑気吸入鎮静法で痛みと不安を軽減
当院では、痛みが苦手な方、嘔吐反射など緊張によって身体が反応してしまうという方のために笑気吸入鎮静法を治療オプションとして用意しております。
鎮静法とは「意識を失うことなくリラックスさせる」施術で、全身麻酔とは異なり施術中でも呼びかけに答えることが可能です。（眠ってしまう場合はあります）鎮静作用に加えて鎮痛作用があるで痛みも感じ難くなります。
同様のケースで使用されることがある鎮静法には、静脈内鎮静法というものもあります。こちらは点滴で体内に鎮静薬を取り込むため、効果を調節することが難しいのですが、笑気吸入鎮静法は笑気ガスを呼吸により吸収・排泄できるため効果の調節が容易です。安全性も高く安心して使用できる鎮静法です。
笑気吸入鎮静法の特徴
- 弱い鎮静・催眠作用と、比較的強い鎮痛作用を持つ
- 鎮静効果の発現と消失は極めて速やかなため、吸入終了後数分で帰宅可能
- 呼吸器や循環器にほとんど影響を与えないので、肺や心臓に持病がある患者様でも安全
- 肝臓に負担をかけない（体内ではほとんど分解されない）
笑気吸入鎮静法で手術を行った患者様にお聞きすると「気分がよい」「ほろ酔い気分」「体がポカポカする」といった感想をいただいきます。また 、手術後はふらつきがなくなれば帰宅可能で、食事制限の必要もありません。
笑気吸入鎮静法の安全性
- 効果の発現と消失が速やかで、重要臓器に影響を及ぼさない
- 笑気を30％以下という低い濃度を使用（全身麻酔は50～70％）
- 鼻呼吸から吸入のため、いつでも口呼吸が可能
- 70％以上の酸素を同時に吸入させる（空気中の酸素濃度は約21％）
笑気吸入鎮静法が向いている方
歩いて来院可能な方であればどなたでも可能ですが、以下の方には特にお勧めです。
- 高血圧症・不整脈・狭心症などの循環器疾患のある方
- 治療に強い恐怖心のある方
- 脳貧血の既往のある方
- 嘔吐反射のある方
笑気吸入鎮静法が向いていない方
笑気吸入鎮静法はとても安全な施術ですが、以下のような方はご相談ください。
- 中耳炎で治療中の方
- 2か月以内に眼科手術を受けた方
- 妊娠初期の方
- 過呼吸発作の既往がある方
- 鼻詰まりのある方