ガイデッドサージェリーインプラント

ガイデッドサージェリーインプラント

ガイデッドサージェリーとは、CT(平面のレントゲン写真とは異なり、コンピューター上であごの骨や血管、神経などを立体的に再現する装置)による事前の診査・診断を基にしたコンピューター上のシミュレーションを実際の手技に反映するために作成したテンプレート(サージカルガイド)を使用した手術のことです。
インプラントの埋入角度や深度のシミュレーション結果を再現できるため、より安全で正確な手技が求められる場面で有効な治療法です。

ガイデッドサージェリーの必要性

CTによる診断で、インプラントが安全に埋め入れることができると判断されれば手術となりますが、インプラントを埋め込む歯槽骨(歯を支えるあごの骨)の中は目で見て確認することができないため、インプラントを埋め込む角度や深さは、歯科医師の感覚頼りとなります。

単純な手術ではそれほど重要ではない場合もありますが、難しい症例やより安全性が重視されるような症例では、術前のシミュレーションを忠実に反映できるテンプレート(サージカルガイド)を使用することが必要になります。

ガイデッドサージェリーのメリット

正確な位置にインプラントを埋入できる

CTによる事前のシミュレーションを忠実に再現できるため、手術計画通りの位置に計画通りの角度、計画通りの深さにインプラントを埋め込むことができます。骨が少ない症例や神経や血管が近くを通っているような症例での安全性を高めます。

フラップレスインプラントの精度を上げる

フラップレスインプラントは、患者様の身体にかかる負担も少なく、治療時間も短縮できる画期的な治療法ですが、歯ぐきを切開することなく手術を進めるため、安全で確実な治療を行うためにサージカルガイドはとても有効です。また、フラップレスインプラントで行うには難しい症例の場合もガイデッドサージェリーでは可能な場合があります。

術後すぐに仮歯を入れられる(即時荷重)

インプラントは手術後、歯槽骨(歯を支えるあごの骨)との結合期間を4~6か月程度置きますが、ガイデッドサージェリーであれば、その日のうちに仮歯を装着することができます。(仮歯では食事等を通常通りに行うことはできません)

ガイデッドサージェリーを
使用した方が良い症例

当院では、より安全な治療をご希望の患者様にガイデッドサージェリーを提供しておりますが、以下に挙げる症例では特にガイデッドサージェリーの仕様を推奨しております。

リスクを伴う難しい症例

インプラント治療では、インプラント体(人工歯根)を歯槽骨(歯を支えるあごの骨)に埋め込む手術を行いますが、その歯槽骨の厚さや高さに余裕がないようなケースでは、フリーハンドの手術ではなく、CTによる事前のシミュレーションに基いた外でっとサージェリーが適しています。
または、インプラント体を受け込む位置の近くに神経や血管があるようなケースも、インプラント体を正確に埋め込むためにサージカルガイドの使用が好ましいと考えています。

同時に多数のインプラントを埋め込む症例

6~10本以上を一度に治療するようなケースでは、より治療計画に忠実な手術が要求されるため、安全面を考慮してサージカルガイドの使用を推奨しております。

インプラント治療は
歯科医師の経験にも左右される

インプラント治療は、事前または手術を中断して骨や周辺組織の様子をCT(平面のレントゲン写真とは異なり、コンピューター上であごの骨や血管、神経などを立体的に再現する装置)で確認することはできますが、基本的に手術中は目で見ることができない骨の中にインプラント体(人工歯根)を埋め込む作業となります。さらに、口腔環境(お口の中の状態)は千差万別で、質の高い治療を行うためには、歯科医師の経験や技術が大きく影響します。

経験の差を埋めるガイデッドサージェリー

CTによる事前シミュレーションから作成したサージカルガイドを使用することで、インプラント体を埋め込む位置、埋め込む角度、埋め込む深さを間違いなく手術に反映することができます。

当院では未経験の歯科医師が、いきなりインプラントの手術を行うといったことはありませんが、実績や経験は歯科医師によって異なります。それでも、ガイデッドサージェリーであれば、そのような経験による差はほとんどなくなりますので、安心して治療を受けていただけます。